無題

Jollydouglas2008-01-11

 今週はたった1人、幾度となく電話とファックスを繰り返す日々でした。「じじじじ」と言って、紙を吐き出してくれるまでの束の間はだれにもとがめられること無く気兼ねすることも無くぼんやりと窓の外を見下ろしたりできる訳で、そう思ってみるといつもは滅多に見ない方角の景色を、一日の間に幾度となく、何十回も、数十秒の間眺めることになるのでした。冬の日差しと言うのはガラスを通した時にはとても暖かく感じるものです。我が職場はビルの9階にあるのでそこそこ高い所から小さな路地を歩く人たちを眺めることになりました。高い所から見下ろせば、人が行ったり来たりするだけでもおもしろいけれど、彼らの影に集中してみるとアスファルトはまるで灰色の液体のようで、その中を上下対象の小さな物体がひょうひょうと移動するようにも見えました。その景色には何より日差しが必要でした。小さな路地はまわりをビルに囲まれているので一日のほんの少しの間しか日が差しません。曇りの日でもいけません。だんだん暮れる様子を知るのもまた良いですが、ファックスの前に立つ度に日差しが入らないかと確かめて一人だけの愉しみ。。。路地を飛び越えて遠い向こう側にはぼんやり霞んだビルと東京タワーです。。。